工房訪問
庄川挽物木地
現在当財団では来春出展するギフトショーの準備の真っ最中。
構成プランにご協力いただいているクラフトバイヤーの日野明子さんと共に
昨日は数件の工房などをお訪ねしてきました。
どうするこうする、という話がもつれこんでしまうことも時々ありますが
昨日のご訪問先はみなすっきりとまとまり。
スムーズに進んだ一日でした。
なかでも密度の濃いお話を聞いてきたのが
↓庄川挽物木地の横山勝次さんのところ
先日から降った雪で、作業スペースの前は雪。
だけどその雪明かりが入るさまがとっても渋くて格好よく、
思わず「写真~」とおねだりして撮らせていただいてきました。
全国各地へ材料を求めに旅をするという横山さん。
生えている大木ではなくて、材になったものにしか興味がないなどとおっしゃいますが
そのストレートな製作姿勢はシンプルに格好いいな、という感じです。
庄川挽物は木地工房のものが丸太を仕入れるところも多く、
製材して木取り(おおよその径と高さを作ること)をし、
工房で乾燥させます。
この状態の材料を、どんな種類でどんなサイズをどれだけ持っておくか。
昔と違ってニーズの多様化した現代では、難しくなってきているそう。
こちらは直径の小さなものが並んでいますが、
他の場所には、大きめのお盆のものなど様々な木地が。
こちらは乾燥場の中。
木地を組み上げて熱をかけ、水分を抜いていきます。
横山さんのところはこの場所が2Fになっていて、この下に窯があり
おがくずや薪を焚いてその熱を上に上げる方法。
かつてお父さまと二人で作ったとおっしゃる窯は、企業秘密っぽいので写真掲載はしませんが
部屋全体がいぶされて真っ黒で、木の燃えた香ばしい匂いが煤と一緒に染みついていました。
庄川挽物は伝統的工芸品の中でも「材料」という扱いで
個人や企業の名前を前面に出して売りに出るということはかつてあまりなかったのですが
最近では流通ルートも変わり、みなさんいろいろな仕事を受けておられます。
横山さんのお仕事スタイルと同じ「シンプルで格好いい器」
来春のギフトショーでもご紹介させていただきますよ。