五箇山にも行ってきました

越中和紙

八尾から国道472→471号線を使い、五箇山へ。
越中和紙伝統工芸士会会長で、悠久紙を漉いておられる宮本友信さんのところを
お尋ねしてきました。


ところが。
五箇山についたころから、なんだか雨が激しくなり
宮本さんの作業所周りの青々した楮の写真も撮ることができず
五箇山にはほかにも和紙の施設があるので、お訪ねしたかったにも
最終的には大雨で車から降りることもままならず
ちょっぴり悲しかったのでした。。。
宮本さんは1.5ヘクタールの楮畑を持っておられるのですが、
現場は無理だったので、今日は写真を拝見させていただきました。
なんとカモシカが出て、若芽を食べていくのだそうで…
被害写真には、伸びゆく先の方だけ摘むように、ぱっくり食べられたあとの楮がたくさん。
先端を食べられると楮はそこから伸びることができないのだそうです。
これから真夏にかけて楮はどんどん伸び、ますます青々と茂ってくる季節。
…おや?
楮が青々と…って、楮・三椏・雁皮という植物が和紙の原料ということは
ご存じの方も多いと思うのですが、
いざ楮というと、ちょっと想像つきにくいですよね。
花屋さんにも売ってないですし
ということで、ぜひ楮の写真を…と思っていたのですが、また後日。
悠久紙の原料は、楮100%。
素朴で優しい風合いが魅力的です。
書画用の紙や、文化財の修復用の紙も多く漉いておられますが、
日用的な小物も作っておられます。
たとえば、こんな香袋
※未晒(みさらし、産地によってはみざらしと読みます。
 和紙を作る際には、川の水だったり、雪に晒したりして
 楮等の原料繊維を漂白し、白い和紙を漉きます。
 この晒しの工程を経ないものを未晒と言いまして、
 薄茶色の、素朴な自然のままの紙の色のことになります。
 糸で言うところの生成(きなり)と同じような意味合いです。)※

色も天然染料を使っておられて、色つきの和紙もほんのり染まって柔らかい色味。
うーん、一言で言うと、”やさしかわいい”って感じでしょうか。
今後また、和紙についても詳しくお伝えしていきたいと思います。