形を変えるもののデザイン。

その他いろいろ

形を変えるもののデザイン、という表現から考え付くものとしては
いろんなものが浮かぶと思うのです。
本やノートだって開くし、チラシだって折って郵送したりするし、
ストローは曲がるし、ロボットはトランスフォームするし…
まああの、今回は、そんなものたちよりもっとわかりやすいもの、
「布製の身に着けるもの」を発端に、ふと思ったことなのですが。


具体的にその「布製の身に着けるもの」がなんだったかといいますと、ネクタイなのです。
ネクタイにはいろんな柄がありますが、ネクタイを横長に置いて、
さらに上下のある柄を想像してみてください。
垂れている部分には、柄が横に出ます。
長い部分なので、横置きの連続柄なんだな、ということは見てとれます。
しかし、結び目の上の、巻く部分。
ここは、ネクタイの方向が横向きになります。
巻き方の問題で何とかなると言えますが…場合によっては、柄が上下逆を向きます。
クセや利き手がありますから、だからって逆に巻けるか!という人もいらっしゃるでしょう。
そんなところにちょうど、上下が目立つ柄、色が浮き出ていたり、
ちょうど文字だったりが出ていると…気になる人には気になります。
ネクタイの表側の垂れの部分の長さはよほどの体格差がないかぎりそうそう違わないと思うので、
逆算して何とかならなかったんだろうか、
そのあたりに目立ちそうなポイントを置かないこともできるんじゃないかな?
なんて思ったのです。
そして、身に着けることで形を変えるものというのは、
飾っているときと利用されたとき、どちらを基準にデザインされているのだろう、
そんな風にも思ってしまったのです。
どちらなんでしょう??
形の場合は着ているときの方が多いかもしれません。
女性服など、やせて見えるカッティングとか、腰の位置が高く見える=足が長く見えるとか
そういった工夫があったりもします。
だけども、柄はどうなのかな…?
デザインというものの幅の広さ、奥の深さ、
ちょーっと気になった次第です。
そして、使う人の状況を考えてデザインする、
やっぱりその視点は、大事なんじゃないかな、とも。