焼き嵌め作業が行われました

文化財の修理修復

以前御車山の車輪の焼き嵌めをお伝えしましたが…
昨日15日に、城端町曳山(南砺市)と、修理協会のサンプルミニ車輪の
焼き嵌め作業が行われました。
城端町さんの模様は、北日本新聞さんの記事へ。
作業手順はほぼいつも同様ですが、こちらはミニ車輪でご紹介します。


カブラ
↑まず最初に、鉄輪を加熱して膨張させます。
 赤い金属って、何だかもう溶けだしていてどろどろなイメージですが
 この状態ではまだ柔らかい個体なんだそうです。
「融点だからって、液体じゃありません!」
と、うちの金属担当が、氷-水-水蒸気をよく例に出します。
削り取り作業
↑鉄輪を車輪に嵌めて水につけ、冷やします。
 溶けていないとはいえ、何百度に加熱されていますので
 湯気がたっぷり出ています。
ふき取り作業
↑しっかり冷え切る前に、微調整を施します。
ふき取り後(一部)
↑掛矢(かけや、写真真ん中の木槌みたいなものです)で叩いて
 鉄輪と車輪をなじませます。
 なじませると言うか…叩き締めて固定する感じでしょうか。
5.jpg
↑水が残らないように拭きあげます。
しかしまぁ御車山の車輪よりだいぶ小さいので、手も届きやすいでしょうか。
↓御車山の時の拭きあげの画像
3.拭きあげ
6.jpg
↑そして、無事修理工房へ搬入。
 焼き嵌めの後は、漆の仕上げをして、金具の取り付け、という作業になります。